「白山塾・22/08/20」 時節柄、「お盆と日本仏教」から講義は始まった。 |
1、 お盆と日本仏教 仏教は紀元前6世紀にインドはガンジス川のほとりで発祥した。 教祖・釈迦は29歳の時、王子の位を捨てて出家。 6年間苦行を積むも、何も得られず。 その後、菩提樹の下で悟りを開く。 37歳〜80歳までガンジス河近辺で布教活動をする。 日本には、その後約1,000年を経た6世紀伝わった。 日本へはシルクロードを経て、中国から入った。 今、釈迦が日本の仏教を見たらびっくりするだろう! 何故なら、出来た時から、大きく変化しているからだ。 * 中国語に翻訳して伝わっている。 * 小乗仏教が大乗仏教になっている。 * 幾つもの仏像が出来、それを崇拝している。 * 釈迦は生きている人を対象にしたが、死後供養が入っている。 これらが、釈迦が作った時より、大きく変化しているものである。 2、三国伝来 仏教は、天竺(インド)、震旦(支那=中国)、日本と伝わっている。 いろいろな所を経る時、変化して、育って伝わっている。 3、原始仏教の原理 仏教の誕生 釈迦は出家を中心にした仏教(小乗仏教)を作った。 これは、地中海、インド洋等、海を伝って広がった。 セイロン、ビルマ、タイがこれで、古い守っている国である。 一方、シルクロード経由で広まったのは在家仏教(大乗仏教)となった。 4、仏像 釈迦は仏像を造らなかった。 布教は言葉と文字であった。 その後、崇拝するモノが文字から形ある物を求めだした。 最初が卒塔婆である。 卒塔婆とは、五重の塔のテッペンにある半円形にツノが生えたもの。 その中に、シャリ(骨)が入れてある。 これを経て、仏像が作られる時代に移る。 仏像はギリシャ神話の影響がある。 アレキサンダー大王は、インド近くまで遠征に来ている。 ギリシャの神々は彫刻に残っている。 ちなみにキリスト教はマリアとキリストそのものが崇拝の対象 イスラム教は崇拝する偶像はない。草花類が対象にある位。 仏教には大別して、四種類の仏像がある。 如来〜悟りを開いた人。飾らない。仏陀に代表される。 菩薩〜如来に次ぐ位の人。アクセサリーを沢山付けている。 明王〜忿怒形(ふんぬぎょう)、怒った顔をしている。 天部〜大黒天、弁財天、帝釈天etc。 5、観無量寿経 一言で言えば、極楽浄土を観るお経。 観〜まざまざと見る。 極楽浄土をイメージする修行 日想観〜落日を見よ。(明るさをみる)。大阪四天王寺は日想観の場所。 水面を観よ〜水の平らかさを観よ。極楽は平らだ。 氷を観よ〜透きとおっている。極楽は透き通っている。 樹木を観よ〜宝樹を観よ。 池を観よ〜ハスをイメージせよ。 宝楼を想像せよ・・・・etc。 定善13観あり、プラス散善3観あり、合わせて16観の修行がある。 普通の人は、なかなかこれは出来ない。従って念仏を唱えれば良いとされる。 観無量寿経は物語である。 その粗筋は ビンベサラ王とイダイケ夫人の間に子供が授からない。 3年後に、山の仙人が死ねば、子供が生まれると告げられる。 3年待てないので、仙人を殺させる。 するとアジャセ王子が生まれた。 罪を悔いた父親は、王子を谷底に落とし殺そうとする。 デーバダッタと言う腹心が、その秘密を王子に告げる。 王子は両親を獄舎に閉じ込める。 イダイケ夫人は、釈迦に相談をする。 釈迦は西方浄土を教える。 西方浄土に行ける方法、修行を。 それが観詰める事、イメージする事、瞑想する事。 そして念仏を唱える事。 これが観無量寿経の中に説かれている。 無量寿=はかりしれない良い事。 これをまざまざと観る、と言うのが観無量寿経との事。 本日はここまで。 合掌! |